登るより遠く眺むる富士が良い磐長姫は禍福を転ず

 何十年か前に雲見神社を訪れたことがある。その時、雲見神社の祭神はコノハナサクヤヒメの姉イワナガヒメと知った。
 コノハナサクヤヒメとイワナガヒメはセットで富士山の祭神であるニニギノミコトの下に嫁いだが、妹は見目麗しいのに対し姉のイワナガヒメは大変な醜女だったため返品されてしまったとのこと。雲見神社はその悲劇のヒロインが祭神。そのため雲見では富士山の話をすると崖から突き落とされると言う言い伝えもあるそうだ。それではお参りしてもご利益なさそう。神社としてはちょっとイメージが良くない。
 そこで雲見に提案したい。その神話を刷新してはどうだろう?
 新しい神話は・・・妹のコノハナサクヤヒメはニニギノミコトに貞操を疑われ火口で出産したり苦労したのに比して、実はイワナガヒメは遠くから美しい富士山を眺めてのんびり暮らしたんだよ、と。富士山は間近で見ても決して美しくはない。遠くから眺める富士が良い。特に雲見辺りからの富士山は格別だ。イワナガヒメはニニギノミコトの下を去り遠くから、美しい富士を眺め、のんびりとセカンドライフを楽しんだ禍福を転じさせた女神だったとした方が、雲見神社もご利益ありそうだし、観光資源になるのでは?

登るより遠き雲見の富士が良い磐長姫は禍福を転ず



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