全国の自治体よ、牧之原市議会に続け!

 2011年9月26日、浜岡原発の地元市の一つである牧之原市の市議会が県内で初めて「浜岡原発の永久停止を求める決議」を可決した。
 英断である!

 「確実な安全・安心が将来にわたって担保されない限り」と言う文言は必要なかったが、市長が「どんなに地震や津波対応をしようと100パーセント確実に事故が起きないというものではない。再稼働は認められない」と言い切っているので、議会と市長の素晴らしいコラボレーションに満点を付け、惜しみない賛辞を送りたい。
 それにしても素晴らしい議会であり、最高の市長だ。何よりも市民の安心・安全を考えての英断である。これでこそ住民のための地方政治であり行政だ。良識ある脱原発を願う国民の思いを全て言いきってくれたような爽快さを覚える。

 それに引き換え、我が沼津市はどうかと言うと、栗原裕康市長は、9月26日の市議会で、核兵器廃絶平和都市宣言を持つまちとして、中部電力浜岡原子力発電所への廃炉への見解を尋ねた梅沢議員の質問に対し、「核兵器は地球にあってはならないが、原発は百害あって一利もなかっただろうか。豊富な電力が経済発展に大きく寄与している。沼津市として、浜岡原発は廃炉すべきとの結論には至らない。」と相変わらずの化石のような硬直した考えを示したが、冗談じゃない!「沼津市」としてはではないだろう。「栗原氏個人」としてはだろう。勝手に沼津市の見解とされては市民として甚だ迷惑である。百害もあって一理しかないのなら当然やめるべきだ。あの悪魔の産物によってどれだけ大きな犠牲を払っただろう?また原子炉によって生成されるプルトニウムは核兵器の原料であり、日本で生成されたプルトニウムによってフランスの核兵器が作られてもいる。豊富な電力と言っても、原発を国策として推進するため、他の発電方法の開発を態々抑えて来た節もあり、実に説得力の欠如した言い分だ。
 また彼は、6月21日の沼津市議会定例会一般質問においても、「福島の事故を理由にして原子力の平和利用の動きを止めてはならない」と宣言している。これら一連の発言は、私には「沼津市民は浜岡と心中せよ」と言っているようにしか解釈できないのである。チェルノブイリ当時広大な国土を持っていたソヴィエトと違い、狭い日本で更に原発事故が起これば、沼津市民に限らず多くの日本国民には、逃げ場はないのである。東海・東南海・南海の連動地震が起きた場合、たとえ震災で助かったとしても、浜岡は必ずや福一の二の舞となるから、あの原子炉を廃炉に追い込まない限り、避難先でじっと放射性物質の到達を待つことになるのである。浜岡の風下約80キロメートルに位置する沼津市には、数時間で放射性物質が到達すると推測されている。
 何よりも・・・経済の発展よりも、生活の利便性よりも、市民の安心・安全を優先すべき市のトップが、原子炉と心中せよと言うに等しい発言を臆面もなく議会で行うとは、絶望的な行政である。
 この上は、市議会議員の良識に期待し、市長の乱心を正すべく、牧之原市議会に続き、脱原発宣言を決議してもらうより他ない。

 沼津に限らず、全国の自治体が牧之原に続き、同様の決議をしてくれることを願う。
 国がダメなら、地方自治で正すしかない。全国の自治体が次々と同様の決議をした場合、果たして国はそれを無視し続けられるであろうか?


 以下、このニュースに関し、数ある新聞社の中で最も丁寧に報道してくれている中日新聞の記事を転載する。心のこもった記事である。

 浜岡原発永久停止、周辺自治体理解示す 牧之原市が決議

 中部電力浜岡原発の地元市の一つ、牧之原市の市議会が県内で初めて「浜岡原発の永久停止を求める決議」を可決した26日、周辺自治体には地元地域の足並みの乱れを懸念する声がある一方で、牧之原市の姿勢を支持し追随する動きもある。中電は再稼働を目指して大規模な津波対策に着手したが、地元の「脱原発」表明で再稼働は極めて難しい状況となってきた。

 決議では「浜岡原発の確実な安全・安心が将来にわたって担保されない限り、永久停止すべき」と、再稼働に含みを持たせた。西原茂樹市長はさらに踏み込み「どんなに地震や津波対応をしようと100パーセント確実に事故が起きないというものではない」として「再稼働は認められない」と言い切った。

 議会後の会見で西原市長は「福島を見て残余のリスクがあると分かった以上、永久停止すべきと感じて当たり前の判断をしただけ。一般市民、企業の思いも一緒」と述べた。

 同市には、年100万台を超える四輪エンジンを生産するスズキ相良工場がある。この「四輪の心臓部」のリスクを回避するため、スズキは相良工場の一部生産ラインの移転を検討している。


■十分な議論を

 牧之原市議会の「永久停止」決議を受け、御前崎市の石原茂雄市長は「再稼働に高いハードルができた」と話す。「市民の生命や財産を守るのは、われわれの使命で共通の認識」と強調した上で、決議の是非には触れず「周辺自治体の姿勢に影響が出る」と複雑な表情だ。

 石原市長は「決議を前に4市対協でしっかり議論したかった」と述べ、掛川市の松井三郎市長も「再稼働の問題は今後、4市対協で議論され、意見集約される」と原発10キロ圏内の4市でつくる浜岡原発安全等対策協議会での議論を重視する姿勢を示した。

 「現段階では拙速」(桜井勝郎・島田市長)との批判も。桜井市長は「中電が原発の安全対策を考える中、早々と永久停止を表明するのはいかがか」と疑問を呈し、「牧之原市の考えは尊重するが、周辺市町と十分協議の上で表明すべきだ」と強調した。

 一方、再稼働は必然性がないと明言してきた袋井市の原田英之市長は「議会の皆さんと話し、個人的な見解から(進んで)認識を共有したい」と牧之原市への賛意を表明。藤枝市の北村正平市長は「もっともな判断だと思う」、焼津市の清水泰市長は「再開は難しい。人間がコントロールできる段階ではない」とそれぞれ述べた。

 菊川市議会では「市民が安心できる安全対策がなければ、再稼働は認めない」との意見書を国や中電に出すことを開会中の9月定例会で審議する。「問題意識はどこの議会も同じ」と小笠原宏昌議長。ただ決議には「もう少し時間をかけ、結論に至るまでの過程を説明してほしかった」と述べ、太田順一市長は「是非について意見を言うのは避けたい」と談話を出した。

■県も同じ立場

 牧之原市議会や西原市長の強い意思表明について、川勝平太知事は26日の定例会見で「安全が確保されない限り、再稼働はないと言ってきた県と立場が同じ」と評価。さらに「不安は当然で、私も共有している」と決議に共感を示した上で「中電や国が安全と言っても、真に安全かチェックできる能力がなければならない」と語り、県として安全性を独自に評価することの重要性を強調した。

 牧之原市議会の決議を受け、中電は同日、「津波対策を着実に実施し、安全性をいっそう向上させるとともに、丁寧に説明することで地元をはじめ社会の安心につながるよう全力で取り組む」(広報)とコメントした。中電は、海抜18メートルの防波壁を柱とする津波対策が完了する再来年以降の運転再開を目指す方針を崩していない。運転再開には少なくとも、静岡県と地元4市の同意が不可欠。再開へのハードルはさらに高まった。

市議会決議文骨子

▽福島第一原発事故で原発の安全神話は崩壊

▽福島原発周辺では多くの住民が避難し、コミュニティーも崩壊

▽放射性物質汚染は全国で深刻な影響を及ぼしている

▽浜岡原発は東海地震の震源域真上に立地

▽浜岡原発の確実な安全・安心が将来も担保されない限り、永久停止にすべき

牧之原市長の「浜岡原子力発電所の今後」要旨

 福島第一原発の事故原因の特定もされず、原発への国民の不安や不信は最大で、原発への拒否反応が国民に浸透している。国は再稼働に向けストレスチェックを始めているが、浜岡原発の隣接市として、このような拙速な動きを心配する。

 多くの避難者が福島を離れ除染完了のめども立っておらず、浜岡原発の再稼働はあり得ない。どんなに地震や津波への対応をしようが「100パーセント確実に事故が起きない」というものではない。

 市民や議会は再稼働は認めず、使用済み燃料の後処理を含め、放射能被害のまったく心配のない地域にすることを願う。課題はたくさんあり、今後、周辺市町や県と話し合う機会があるが、市民の安全と安心のために永久停止は譲れない。

(2011年9月27日付 中日新聞静岡版)



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